事前の情報がほとんどなく、映画公開後も観客にネタバレ禁止令が出されるなど、宣伝を一切していないことで注目を集めている
映画『君たちはどう生きるか』
宮﨑駿監督の10年ぶりの作品ということもあり、スタジオジブリもかなり力を入れた作品だと思われますが、制作費がいったいいくらなのか気になりますよね。
今回は、『君たちはどう生きるか』の制作費について調べました。
【ジブリ映画】『君たちはどう生きるか』のあらすじ

ジブリ映画『君たちはどう生きるか』の概要はこちらです。
- タイトル 『君たちはどう生きるか』
- 公開日 2023年7月14日
- 監督 宮﨑駿
- 原作 宮﨑駿
- 脚本 宮﨑駿
- 主題歌 米津玄師『地球儀』
- 制作期間 7年
事前の予告編やキャストの発表などもない状態で公開日を迎えた映画『君たちはどう生きるか』
一度は引退宣言をした宮﨑駿監督が、実質的に引退を撤回してメガホンを握ったことでも注目を集めています。
この10年ぶりの大作は、声優陣も豪華で
- 菅田将暉
- 柴咲コウ
- 滝沢カレン
- 大竹しのぶ
- 木村拓哉
など、有名人が多く出演しています。
しかし、事前の情報公開がないだけではなく、映画公開後も公式から物語の内容すら発表がないという徹底ぶり
映画を見た観客にもネタバレ禁止令が出されるなど、まだまだ謎の多い作品です。
『君たちはどう生きるか』の制作費は?

ジブリ映画『君たちはどう生きるか』の制作費は50億円を超えると言われています。
しかも、今回の映画は広告をいっさい打っていないので、広告費なしの純粋な制作費ということになります。
『君たちはどう生きるか』では制作費は数十億円単位と見られる
Yahoo!ニュース
宮﨑駿監督の10年ぶりの監督作品ということもあり、スタジオジブリもかなり力を入れた作品であることが、よくわかりますね。
スタジオジブリの過去の作品の中で最も制作費が高いと思われるのが
2013年公開 『風立ちぬ』
その制作費は50億円と推定されています。
今回はこの作品から10年ぶりに宮﨑駿監督がメガホンを握るとあって、『風立ちぬ』の制作費を上回るのではないか、と考えられます。
スタジオジブリの過去作品の制作費は?

スタジオジブリは過去にも多くのアニメ映画を公開し、大ヒットを記録しています。
過去の主な作品の制作費はこちらです。
- 1984年公開 『風の谷のナウシカ』 約3億円
- 1986年公開 『天空の城ラピュタ』 約8億円 *宣伝費込み
- 1988年公開 『となりのトトロ』&『火垂るの墓』 12億円 *宣伝費込み
- 1989年 『魔女の宅急便』 約4億円
- 1992年公開 『紅の豚』 約9億円 *宣伝費込み
- 1993年公開 『海がきこえる』 2.5億円
- 1997年公開 『もののけ姫』 23.5億円
- 2001年公開 『千と千尋の神隠し』 20億円以上 *推定
- 2004年公開 『ハウルの動く城』 30億円 *推定
- 2013年公開 『風立ちぬ』 50億円超え *推定
作品を重ねるごとに、制作費も増額しているのがよくわかりますね。
ちなみに『となりのトトロ』と『火垂るの墓』は同時上映だったので2作品合わせての制作費ということになっています。
それにしても、一つのアニメ映画にこれだけの制作費をかけることができるスタジオジブリはすごいですね。
スタジオジブリの制作費は異常に高い?

今まで数多くのアニメ映画を発表し、アニメ界を引っ張ってきたと言っても過言ではない『スタジオジブリ』ですが、
その映画の制作費の高さは異常なのでしょうか。
『スタジオジブリ』以外のアニメ映画の制作費はこのようになっています。
- 2005年公開 『機動戦士Zガンダム』 1億円
- 2009年公開 『サマーウォーズ』 4億〜5億円 *推定
- 2016年公開 『君の名は』 4.5億円 *推定
一般的にアニメ映画1作品にかかる制作費は1億円〜3億円と言われています。
最近は制作費も増加する傾向にあるようですが、スタジオジブリは他の映画よりも群を抜いて高いのがわかりますね。
スタジオジブリの制作費が異常に高い3つの理由

スタジオジブリの制作費が高い理由は3つあると考えられます。
【その1】スタッフの待遇がいい

スタジオジブリも昔は社員を雇うのではなく、作品ごとにスタッフを集めて映画を完成させるという方法を取っていました。
しかし、1989年に公開された『魔女の宅急便』の大ヒットを機に、スタッフの社員化と固定給の導入を開始しました。
この宮﨑駿さんの提案により、スタッフにかかる人件費が増え制作費も増加したと考えられます。
アニメを作るスタッフの待遇を少しでもよくしようという宮﨑駿監督の愛の深さを感じることができますね。
スタッフの待遇が良いからこそ、素晴らしい作品を作り上げることができるのではないでしょうか。
【その2】制作期間が長い

スタジオジブリの映画は制作期間が長いことも有名です。
今回の『君たちはどう生きるか』の制作期間はなんと7年!
制作期間が長くなれば、おのずと制作費も高くなりますよね。
しかしこれも、作品の細部にまでこだわるからこそなのではないしょうか。
長い制作期間をを経て生み出されるジブリ作品は、何度見ても新しい発見があります。
こうした繰り返し楽しめる映画の魅力を引き出すための期間なのだと思います。
【その3】節約しない

『君たちはどう生きるか』のプロデューサー、鈴木敏夫さんは以前このように語っています。
映画を作る時に、『お金を使う』っていうのは、1つの能力だと思うんです。要するに、能力がなければ、お金を使うことは出来ないんです
子供たちに聞かせたい『お金儲け』の話をしよう。
お金を使うことを一つの能力と考え、
かかった制作費の分だけ、観てもらって回収できればよい
という考えのようですね。
また、
制作費を減らしたら、その作品、つまらなくなるでしょ。
子供たちに聞かせたい『お金儲け』の話をしよう。
とも話しており、スタジオジブリのこだわりの作品を作るために必要なお金であると考えているようですね。
『君たちはどう生きるか』は赤字になる?

広告を一切打たずに公開された映画『君たちはどう生きるか』
制作費50億円超えが予想されていますが、赤字になる可能性はあるのでしょうか。
『君たちはどう生きるか』の初週の興行収入が発表されました。
東宝によると、7月14日〜17日の同作品の動員数は135万人、興行収入は21.4億円を突破
Yahoo!ニュース
事前の情報もなく、ネタバレも禁止されているとは思えないほどの大ヒットとなっています。
宮﨑作品で過去最大のヒット作『千と千尋の神隠し』(最終的な興行収入は316.8億円)の初動4日間を超える記録
Yahoo!ニュース
制作費が50億円以上と噂される『君たちはどう生きるか』ですが、すでに『千と千尋の神隠し』の同時期を超える興行収入を売り上げているようです。
今後まだまだ話題が続きそうなこの作品、間違いなくスタジオジブリの歴史に名を刻む名作となりそうですね。
まとめ
今回は『君たちはどう生きるか』の制作費について調べました。
正確な制作費については発表されていませんが、過去の作品から考えるに50億円以上はかかっているとみられるこの作品。
興行収入も『千と千尋の神隠し』を超える勢いということで、大ヒットとなること間違いなさそうですね。